女性は、卵巣からエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つのホルモンが分泌されることで、排卵や月経が起こり身体のリズムやしくみがつくられます。しかし、年齢を重ねるごとに卵巣の卵胞機能の低下や消失から閉経が起こり、ホルモンの分泌量が減少します。それに伴って起こる更年期症状や、身体の諸症状を改善するためにホルモン補充療法は有効です。
更年期の症状は?

自立神経失調症状
- 1ほてり、のぼせ(ホットフラッシュ)
- 2動悸がある
- 3発汗
- 4寒気、冷え
身体の症状
- 1月経異常
- 2骨粗しょう症
- 3高脂血症、動脈硬化
- 4腰痛、肩こり、関節痛
- 5むくみ
- 6吐き気、食欲不振
- 7便秘、下痢
- 8排尿障害、性交痛
精神的症状
- 1情緒不安定
- 2イライラ、怒りっぽい
- 3うつ状態
- 4不安感
- 5不眠症
ホルモン補充療法について
治療方法は?

女性ホルモンの減少を補い、諸症状を改善するために、ホルモン補充療法を行います。黄体ホルモン(プロゲステロン)に対する治療では内服薬を使用することで治療を行い、卵胞ホルモン(エストロゲン)に対する治療では、内服薬や貼り薬、筋肉注射療法(2~4週間間隔)などを患者様の症状や、生活に合わせて選択し治療することになります。
どんな効果があるの?
更年期症状の 改善 |
エストロゲンの分泌減少や女性ホルモンの乱れは、自立神経失調のような症状に繋がります。自立神経の乱れからくる、ほてりや発汗、動悸(ホットフラッシュ)などの更年期症状を、ホルモン補充療法を行うことで改善します。 |
---|---|
その他の 諸症状の緩和 |
ホルモン補充療法は骨代謝を促進させ、骨粗しょう症の改善や、コレステロールを低下させることで動脈硬化を予防します。他にも、排尿障害や関節痛、アルツハイマー病の予防にも繋がると言われています。 |
ホルモン補充療法を
受けられない方
ホルモン治療によって影響がでるような疾患や既往歴をお持ちの方に対しては、ホルモン補充療法が行えないことがありますので、一度ご相談ください。

- 1乳がん、子宮がんの方
- 2血栓症がある方
- 3糖尿病の方
- 4重度の肝機能障害がある方
- 5妊娠中の方
- 6心筋梗塞の既往がある方
- など