京都府向日市のひらいクリニックで子宮がん検診

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子宮がん検診Pap smear

子宮にできる癌は、「子宮頸がん」と「子宮体がん」の2つに分けられます。子宮頸部(子宮の入り口)にできる癌を子宮頸がん、子宮体部(赤ちゃんが育つ場所)にできる癌を子宮体がんといい、それぞれ発症年齢や原因、治療方法などが異なります。予防と早期発見のために、定期的な検診がとても重要です。

子宮頸がんについて

子宮頸がんとは?

子宮頸がんは、最初は細胞の異形成(癌の前段階)から始まり、そこから上皮内がんに進行することで癌化していきます。細胞の異形成は「軽度異形成」「中等度異形成」「高度異形成」の3段階に分類され、軽度の場合には自然消失することが多いといわれています。早期に発見できれば、経過観察もしくは子宮頸部の一部切除などで、子宮を温存することができ、妊娠や出産が可能です。

子宮頸がんとは? 子宮頸がんとは?

症状や発症年齢は?

子宮頸がんは初期症状はありませんが、がんが進行すると不正出血や下腹部の痛みなどの症状が出てきます。特に、20代~40代の若い人に多い疾患です。

原因は?

ヒトパピローマウイルスの感染によって発症します。性交渉によって感染し、女性の約80%が感染するといわれているほど感染率の高いウイルスですが、90%の人が自然消失していくため、子宮頸がんに進行するのは約10%程度の人です。

検査方法は?

問診、内診(超音波検査)、細胞診を行います。細胞診では、ブラシで子宮頸部をこすり、細胞を採取して検査を行います。また、異常がみられた方は精密検査を行う必要があります。

治療方法や予防方法は?

治療方法や予防方法は?

がんに移行した場合、手術療法・放射線療法・化学療法の3つから、進行段階などに合わせて治療方法を選択します。細胞の異形成の段階では経過観察を行い、がんの初期段階では子宮頸部を部分的に切除する「円錐切除術」を行います。早期に発見できることで、子宮を温存できるため、妊娠・出産が可能です。初期では自覚症状がないからこそ、定期的(最低年に1回)に子宮頸がん検診を受けることで予防していきましょう。

子宮体がんについて

子宮体がんとは?

子宮体がんについて

子宮体がんは、「子宮内膜がん」と呼ばれることもあるように、子宮内膜に発症します。生理時に内膜が剥がれるため、閉経後に発症することが多い病気ですが、閉経前でも月経障害などがある方はリスクが高くなることから、最近では若年化が進んでいます。子宮体部に限局した癌病変が、進行するごとに範囲が広がり、子宮外に及んでいきます。

症状や発症年齢は?

初期症状では不正出血や排尿痛がみられることがあり、40代後半~60代の閉経後に発症する方が多い病気ですが、月経障害などがある方は閉経前に発症することもあります。

原因は?

ホルモンの乱れが主な原因ですが、出産経験がないことや肥満、月経不順が原因になることもあります。他にも、近親者に乳がんや大腸がん、糖尿病、高血圧の方がおられることでもリスク因子となります。

検査方法は?

基本的には子宮頸がんと同様に、問診・超音波検査、ブラシを使った細胞採取を行い検査します。異常がみられた場合には、その他の精密検査を追加することがあります。

治療方法や予防方法は?

病変を切除する手術療法が主な治療方法になりますが、他にも、がんの進行段階や範囲に合わせて化学療法を追加したり、放射線療法などを組み合わせることで治療を行います。また、初期段階の癌で、妊娠を希望されている方に対して、ホルモン剤治療を行うことで(適応ケースの場合)子宮を温存することも可能です。子宮体がんも定期的な検診を受けることが、予防していく上でとても重要です。